2009年2月23日月曜日

続脳梗塞 サインができない


 救急外来で診察後、頭部のCT撮影を行ったが、病巣は明らかにならなっかた。MRIで検査すれば、もう少し詳しく分かるが、ペースメーカーを入れているので、MRI検査はできない。

 その間、右手の症状には変化はなかった。麻痺が悪化する様子も、緩和していく様子もない。担当医は、所見からアテローム性脳梗塞と診断。緊急入院をして、点滴治療が始った。

 治療にあたり、同意のサインを求められた時、ペンがもてないことに気づいた。ペンを掴むことが全くできないのである。その時に思ったのは、「仕事ができない」ということではなく、「カードで買い物ができない」、ということだった。

 右手にペンを挟み、左手で抑えながらのサインは、まるで幼稚園児が書いたような筆跡だった。右手にはほとんど力が入らなかった。そのサインを見て担当医は「治療の指標になる」と一言。サインがきれいになれば、麻痺は改善したことになる。

 治療はラジカットとキサンボンの点滴である。前者は脳梗塞後の神経保護に効果があるといわれており、後者は脳梗塞の急性期に起こる血小板の凝集を抑制し、脳の血流量を増加させることで麻痺などの運動障害を改善する、といわれている。この治療を10日から2週間続ける、と担当医は言った。

 点滴治療が始って数時間後、右手の指が少し動くようになってきた、と感じた。これは、ある程度、改善するかも知れないと思い、さかんに指を動かしながら、眠りについた。

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