2009年3月16日月曜日
57歳の誕生日に思ったこと
昨日は誕生日。57歳になった。振り返ると、50歳代はずっと病を抱えていた。平成15年の11月に京都で倒れ、心房細動に伴う血行動態の悪化から多臓器不全になったのは51歳の初冬。それ以来、1年に数回の入院を繰り返し、未だに寛解しない。
多臓器不全で入院するまでは、ほとんど病気をしなかった。入院したのは鼡径ヘルニアの手術をした幼児の時だけ。健康にはかなり自信があった。それだけに、出口の見えない病を抱えた生活は、当初、かなり苦痛だった。
最も苦労したのは、体調が急変して緊急入院しなくてはならなくなった時のスケジュール調整だ。抱えている仕事をスタッフに振り分けたり、キャンセルすることは、かなりのストレスだった。
しかし、何回か体調の急変に伴うスケジュール調整を経験するうちに、いつ急変しても何とかなるやり方が身に付いてきた。例えば、それまで自分一人で抱えていた仕事を何人かのスタッフに分散して任せることで、自分にしかできない経営業務をできるだけ少なくした。取材や原稿を任せられる外部スタッフも増えた。最も大きなことは「断る勇気」がついたことだ。
それまで、頼まれた仕事はけっして断らないことをモットーにしてきた。その結果、いつもオーバーワークになり、ちょっとでも予定が狂うと、周りに迷惑をかけてきた。今から考えると、仕事を断ることが怖かったのである。しかし、ぎりぎりのスケジュールで目一杯仕事を抱えていると、体調の急変時に対応できなくなる。そこで、常に一定の余裕をもって仕事を受けるようにした。当然、断る仕事も増えるが、土壇場でキャンセルする仕事は少なくなった。
今でも、体調の急変に落ち込むことはある。確かな治療方法がみつからないことに不安になることもある。しかし、悩んでいても何の解決にもならない。それなら、病を抱えた生活をいかに楽しむか、それを考えるのがこれからの人生。そんなことを57歳の誕生日に思った。誰にも明日のことは分からない。しかし、人は最後に必ず「死ぬ」のだから。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
1 件のコメント:
お誕生日おめでとうございます。
生日祝賀ハムニダ。
江戸時代であればとっくに隠居の歳です、お互いに・・・・。私も病気と向き合って生活していますが、MARCHさんとは背負っているものの大きさと重さが違います。私の方が遙かに小さいです。その中で徐々に良い方へと現状を変化させていかれる姿勢に感服します。
コメントを投稿