2011年1月4日火曜日

浦河 べてるの家




斉藤道雄著『治りません〜べテルの家のいま〜』みすず書房刊を読んでいたら、今日買った「THE BIG ISSUE」の特集が「いま、当事者研究の時代〜浦河べてるの家から〜」だった。
こういうのをSynchronicity、「意味のある偶然の一致」あるいは「共時性」、というのだろうか。実に面白い体験である。

本書の中で、サトラレ型統合失調症の清水さんは、「健常者、いつもリスパダール飲んでるようなもんなんだろうか」と言う。あまりにも「はっきり、キッパ リ」みえるために固まってしまう彼女にとって、リスパダールは「まどろみ、曖昧にしてくれる」薬だ。その意味で、健常者は薬を飲まなくても、まどろみ、全 てを曖昧にできるのかもしれない。「もしかしたら、(我々健常者には)まどろみから覚める力がないのだろうか」という著者の指摘は鋭い。

そう、我々健常者は、まどろんでいるからこそ、生きていられるのだ。

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