2008年6月16日月曜日

父の日のプレゼント



6月15日の土曜日。子どもたちに誘われて、久しぶりに演劇を観に行った。
山田太一原作、オフィスSHIMAプロデュース公演の『終わりに見た街』だ。初演は23年前。当時の脚本を「ギィ・フォワシイ演劇コンクール」で最優秀賞を受賞した前嶋ののが、改訂・演出している(前嶋ののは、演出作品『関節炎』で、今年、最優秀賞を受賞している)。



この原作は、1982年と2005年にテレビドラマにもなっているので、
知っている人も多いと思うが、テレビドラマとは一味も二味も違う演出には、かなりリアリティがあった。小さな劇場の狭い舞台で、休憩なしの2時間。しかし、決して長いと感じさせない演出で、特に場面展開が見事だった。

ともすれば、太平洋戦争の体験を語ることは、過去の物語を語ることになりかねない。しかし、戦争は決して過去のことではない。
その意味で、主人公の娘が叫ぶ「私たちは今を生きている」という言葉には、いくつもの意味が重なっていた。

劇を観た後に、娘と息子と食事。1日早い父の日のプレゼントをもらった。

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