2008年6月12日木曜日

『Story Seller』の世界-2


スイスの精神分析家であるカール・ユングは、シンクロニシティ(共時性)と集合的無意識という概念を提示しているが、共時性については、たまに感じることがある。

昨夜、70年代生まれの作家たちの小説の面白さが分からないと書いたが、昨日スイスの精神分析家であるカール・ユングは、シンクロニシティ(共時性)と集合的無意識という概念を提示しているが、共時性については、たまに感じることがある。

昨夜、70年代生まれの作家たちの小説の面白さが分からないと書いたが、日経新聞の夕刊(2008.6.10)の文化欄で、「1970年代生まれの若手演劇人が小説の世界でも存在感を高めつつある」という評論が載っていることを、今朝、知った。

その記事によると、「今話題になっているライトノベルは、キャラクター(特徴的な登場人物)を優先している」と記されていた。確かに、私の読んだ7篇の小説にも、そのことは言える。一方、演劇出身の作家たちは「構築力、文章力というオーソドックスな側面を踏まえたうえで、新しい小説に挑んでいるように感じられる」と言う。

ここで紹介されている作家は、岡田利規、前田司郎、本谷有希子の3人だが、彼らについて筆者はこう記す。
「岡田の描く若者の社会とのつながり方、前田が描くコインの裏表のような連帯感と孤独感、本谷の描く現代人が持つ過剰な自意識。「リアル」な現代演劇の作り手たちは、小説においてもそれぞれの手法によって現実を超えた現実を描いているようだ」。

たぶん、昨日紹介した7人の作品に私が感じた失望感は、「現実を超えたリアルな現実」が描かれていなかったためかもしれない。
この3人の作品を読んでみたくなった。
の日経新聞の夕刊の文化欄で、「1970年代生まれの若手演劇人が小説の世界でも存在感を高めつつある」という評論が載っていることを、今朝、知った。

その記事によると、「今話題になっているライトノベルは、キャラクター(特徴的な登場人物)を優先している」と記されていた。確かに、私の読んだ7篇の小説にも、そのことは言える。一方、演劇出身の作家たちは「構築力、文章力というオーソドックスな側面を踏まえたうえで、新しい小説に挑んでいるように感じられる」と言う。

ここで紹介されている作家は、岡田利規、前田司郎、本谷有希子の3人だが、彼らについて筆者はこう記す。
「岡田の描く若者の社会とのつながり方、前田が描くコインの裏表のような連帯感と孤独感、本谷の描く現代人が持つ過剰な自意識。「リアル」な現代演劇の作り手たちは、小説においてもそれぞれの手法によって現実を超えた現実を描いているようだ」。

たぶん、昨日紹介した7人の作品に私が感じた失望感は、「現実を超えたリアルな現実」が描かれていなかったためかもしれない。
この3人の作品を読んでみたくなった。

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